こんにちは。
今日も引き続き、プノンペン郊外のチュンエク村にあるキリング・フィールドです。
↓ 前回までの投稿はこちらからどうぞ。
6年ぶりにキリング・フィールドへレンタルバイクで行ってきました
キリング・フィールドの慰霊塔で約9000個の頭蓋骨
昨日は、キリング・フィールド内の慰霊塔に多くの頭蓋骨だとかが安置されている写真をご紹介しましたが、今日はその他の場所の話です。
まずはトラック停車場。
この場所は、S21(トゥールスレン)や、その他の政治犯収容所から処刑の為に移送されてきた人達の乗ったトラックが停車していた場所です。
収容者たちには処刑の為の移送とは告げず、新しい場所に住むために移送すると言っていたそうです。
移送中に逃げられないように目隠しをされ、手も縛られた状態で。
トラックで運ばれてきた犠牲者たちは、通常、到着した当日に処刑をされていましたが、徐々に移送者の数が増えてきて、300人を超える人数が運ばれて来るようになってからは一日で処刑しきれなくなったらしいです。
移送当日に処刑されなかった人達は、自分が処刑されるのを待つ間、木造の粗末な建物の中に拘置されていました。
↓ 建物の様子。粗末な建物に大量の犠牲者が詰め込まれてます。
次にDDTだとかの化学薬品を保管しておく部屋のあった場所です。
(DDTとは有機塩素系の殺虫剤・農薬の事です。)
このDDTを収容者の食べ物の中に混ぜ、中毒を起させていたようです。
DDTを混ぜれば異臭がするのでおかしい事には気付くとは思うのですが、ろくな食事も与えられずに重労働を行ってる収容者達は、極度の飢餓状態にあるため食べてしまうんだそうです。
おそろしい。。。

保管庫のあった場所のすぐ横には椰子の木が。
この椰子の木も収容者を殺す道具として使われたそうです。
椰子の葉の根本の部分は固くてギザギザになってます。
このギザギザの部分をノコギリの歯のように使って喉を切っていったらしいです。。
実際に触ってみて、確かに固くてギザギザはありますがスパっと切れるような感じでは無かったので、処刑された人達は意識が無くなるまでにかなりの時間を要したんじゃないかと思います。。。


↓ 同じく埋葬地。こちらは166体ですが、頭の無い死体のようです。

↓ 更に、子供と女性100体の埋葬地。女性の多くは裸だったらしい。


キリングツリー
この木に子供の頭を打ち付けて殺したらしいです。。
発見された当時は、脳みそだとか血痕が木にへばり付いていたそうです。
子供まで殺すのかと思ってしまいますが、親が殺された子供たちは将来復讐心を持つかもしれないので、一家根絶をして反逆因子を残さないようにする意図があったようです。
恐ろしいほど徹底してます。。

マジックツリーは、この木にスピーカーを吊るして大音量の音楽を流していたようです。
処刑をする時に犠牲者のうめき声だとか叫び声が外部に聞こえないように、大音量の音楽でかき消していたらしいです。
↓ 場内にはくぼみが多くありますが、遺体を掘りおこしたかららしいです。



私が到着した時は殆どバスやトゥクトゥクは停まっていませんでしたが、数時間見学して外に出てみたら沢山の車が停まっていました。
内部にも多くの観光客が団体で来ていたりもしたので、ゆっくり見たいのであれば午前中の早い時間帯に行くことをお勧めします。
以前来た時はオーディオガイドが無かったので自分でただ見て回るだけでしたが、今回は説明を聞きながら回れたので当時の様子をよく理解する事が出来ました。
恐ろしい過去ですが、こんな事が二度と起こらないで欲しいです。
では、また。